自己主張(2016年6月) |
お母さん方からは、「ゴールデンウィーク明けから子どもが園を行き渋るようになってきたこと」や「自己主張が出てきたこと」の報告とともに、「どう対応するべきか難しい」との声があがりました。今回参加されたお母さん方はみなさん新入園児の保護者。多くの子どもが緊張や戸惑いは見られたものの順調に登園できていたが、ゴールデンウィーク明け頃から「バスに乗りたくない」と泣いて嫌がるようになったり、何かを手に持っておかないと行きにくいなどの姿が出てきたとのことでした。また、今までは子どもに対して困り感があまりなかったのが、少しずつ子どもの自己主張がでてきて、関わり方に難しさを感じておられる方もいます。 これらは、子どもが「嫌」と言えるようになり、意思が育ってきた証拠。今まで我慢してきたことが今やっと自己主張できるようになってきました。したがって「泣かないから大丈夫」と捉えるのではなく、子どもの気持ちをていねいに汲み取って寄り添い、安心できるような関わりや子どもの意思をしっかりと尊重することが大切だとお母さん方と確認し合いました。 あるお母さんによれば、バスに乗りたがらないわが子に対してイライラしてつい怒鳴ったり、叩いてしまうことがあったとのことでした。でも思い直して自分自身が落ち着いて「バスに乗れなくても自転車で行こう」「今日は休もう」と臨機応変に対応することで、徐々に子どもが園に行くようになってきたと話されました。また、園長の話を聞いてあるお母さんが、「うちの子は感情があまり表情にでないので、これまで親としての困り感はあまりなかったが、話を聞いて子どもの思いに目を向けていかなければいけないと思った」と話されていました。 みなさん同じような悩みを抱えておられ、熱心に他のお母さん方の話に耳を傾けておられました。互いの話を聞き、「うちもそう!」と共感しあったり、「このようにして変わってきた」という経験談を話されるなど、和やかな雰囲気でのグループ相談となりました。今回の話を聞いて、保育者自身も日頃の保育を振り返り、お母さん方と一緒によりよい支援について考えていきます。 |