2013年発達講座「行動障がいへのアプローチ〜医療・心理と連携した本人主体の福祉を考える〜」
(平成25年10月5日)

日時 : 2013年10月5日(土)
午前9時45分〜午後4時30分(開場 午前9時30分)
会場 : 大阪府教育会館 たかつガーデン 8階「たかつ」
(大阪市天王寺区東高津町7-11 пF06-6768-3911)
対象 : 福祉施設・事業所職員、教師、保育士、幼稚園教諭、
学生、保護者、その他関心のある方
内容 :
講演1 稲垣亮祐
「医療は福祉にどう関わるのか」
講演2 松端克文
「行動障がいのある人の支援を通して福祉の原点を考える」
シンポジウム コーディネーター 岩崎隆彦
シンポジスト  稲垣亮祐
 松端克文
 加藤啓一郎
 支援者 他
参加費 : 【一般】3,000円 【学生】1,000円
※学生の方は当日学生証を必ずお持ちください
※受講料は返金できません、代理出席は可能です
定員 : 200人
※定員になり次第締切らせていただきます
問合せ : アイ・サポート研究所
〒533-0004 大阪市東淀川区小松1-13-3 水仙福祉会内
<TEL>06-6327-7675 <E-mail>i_support@suisen.or.jp

報告 < 写真 > < アンケート >
 支援の現場で、大きな課題であり続けている「行動障がい」をテーマに今回も企画しました。参加者は福祉施設職員、教師、学生、保護者など様々の分野から計256人でした。昨年、好評だったことを受けて医療の立場から稲垣亮祐医師が、医療と福祉の立つ位置の違いを踏まえ医療との関わり方、連携の仕方について、事前に募集した60件の質問の中から抜粋したものを具体的に挙げながら説明していただきました。
 事例発表では、医療との連携について、3つの事例が発表されました。医療との連携の課題、連携する時に配慮したこと等の経緯をポイントをまとめ、端的にわかりやすく説明されました。
 次に松端克文教授から福祉の視点からということで、様々な社会関係に注目し、問題を見る視点を多角的にもつことで、解決していく方向性を見出すことの重要性等についてのお話がありました。
 シンポジウムは岩崎(姫島こども園)園長がコ―ディネーターとして、加藤(ワークセンター豊新)施設長がシンポジストとして加わり、行動障がいに対する心理学的アプローチについての概要が説明され、それを踏まえて、医療、福祉、心理のそれぞれの立場から、各領域の役割と連携や、現状の課題、問題意識の共有などに各々の立場から言及されました。
 福祉・心理・医療の3分野の各々の役割りを確認しあい、ご本人が周りの人と心を通わせ、その人らしく生き生きと生活するためには、それぞれの分野がどのように連携をとることが求められるのかについて意見交換がなされました。
 講座後に提出されたアンケートの回収は参加者256(当日欠席7人)人中213人で回収率85%に達し、その中で「とてもよかった」「よかった」という評価で84%でした。
 なお、この度のテーマである行動障がいの理解を深めるためにと「行動障がいへのアプローチ−医療の介入について−」(稲垣)「行動障害はつくられる−その背景と支援−」(岩崎)「どんな行動にも意味がある」(加藤)の冊子を発行しました。多くの方々に読んでいただいて、今後の支援に役立てていただければと思います(購入希望の方は、アイ・サポート研究所まで)。
 
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写真
松村理事長による開会のあいさつ
司会者は法人職員が務めました

法人の理事長、常務理事、
後援会会長も熱心に

さわらび診療所の稲垣院長による講演

講師と法人の施設長も熱心に

真剣に話を聞く参加者@

真剣に話を聞く参加者A

法人職員による事例報告

桃山学院大学・松端教授による講演

会場の様子

シンポジウムのシンポジスト
(左から加藤・ワークセンター豊新施設長、
松端教授、稲垣院長)

シンポジウムのコーディネーター
(岩崎・姫島こども園園長)

真剣に話を聞く参加者B

シンポジウムの様子

書籍販売も大好評

クッキーも販売しました
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アンケート
◆「医療は福祉にどう関わるか」 講演1
想像していたようなお話とはまったく違って、引き込まれました。
医療に対する考え方が少し変わった。医療=薬というイメージもあって、距離をもっていましたが、本人にとって生きやすいよい方法の一つの手段として利用するのであれば良いなと思いました。
障がいに対する先生のまなざしがやさしく、すごく耳に入ってきました。医療の立場についての考え方がとても興味深かったです。
大変わかりやすく説明してくださったと思います。本人主体の支援をする中でも、ご家族のお気持ちを大切にして関わっておられる姿勢に共感しました。
難しい事例の経過の説明など参考になりました。医療との連携の大切さを実感しました。
「医者は医者、福祉職員は福祉職員で、一人で何事もしようとするのではなく、皆で協力することがサービスを受ける利用者さんにとっても望ましいと思う」という言葉が響きました。

◆事例発表
大変わかりやすく、本人主体の支援をする中でも、ご家族のお気持ちを大切にして関わっておられる姿勢に共感しました。
一生懸命支援されている姿が目に浮かびます。体力、気力、十分に気をつけてこれからもがんばってください。
本人の気持ち、保護者の気持ちをいかに聞くことができるかが大きなポイントになることを改めて感じました。
分かりやすい事例で、自分の持っている人のケースと照らし合わせ考えるヒントになりました。
3つの事例の全てに、職員が向きあってきている事が良くわかりました。

◆「行動障がいのある人の支援を通して福祉の原点を考える」 講演2
先生のような考え方が広がっていくと人は生きやすくなるのにと思いました。最初難しく思いましたが、だんだんに解りやすくなりました。
視点や立場を考えることの重要性を理解しました。本人主体で考える必要性はあるが、経験値を増やしていくために様々なことを経験してもらう必要もあると思った。
ストレングスモデルは、支援している支援者が意外と意識していないポイントだと思いました。課題(欠点)ばかりに目がいってしまいます。関係性の重要性を再認識できました。

◆シンポジウムについて
福祉と医療の連携が難しい理由が見えた気がします。立場によって視点が違い交わることのないものもあると思います。ただ、こどもが生きやすくなるには?という視点は同じだと思うので、歩み寄りやすい物が見つけられたらいいなと思いました。
医療・福祉・心理という3つの側面からのお話は新鮮で、また、連携することの重要さを感じました。
心理・医療・福祉それぞれの立場の話を客観的に話を聞くことができて良かったです。支援者は障がいのある方に対して、視野がせまいことがほとんどだと思うので、もっと周りの環境、人を上手に使うことが大切だと教わりました。
本人主体であること、本人が活き活きと生活することはあたり前のことですが、それができていない所が多いように思いあます。事業所全体でとりくめるよう考えていきたいです。もっと時間があれば良かった。詳しい説明をもっとききたかったです。
障がいのあるなしは関係なく、本来の人と人との関わり方にもつながることだと思います。

今後への意見
より具体的な話を聞きたいです。事例をしぼり、具体的にそれぞれの立場から議論できたら面白いと思いました。
少人数のグループで、講師がスーパーバイザーで具体的なケース討議などあれば参加してみたいです。
行動の裏側にある理由を理解するにはどのように関われば良いのか、もっと深めたいです。
行動障がいを軽減する為に、幼少期にどのような支援が必要なのかをテーマに一緒に考えてみたいです。
行動障がい児・者に対して、現場でどんな対応をし、効果がでているか、事例の中から問題点を考えていきたいです。
参加者から質疑応答の時間をとっていただきたかったです。
事前の質問に対する回答をレジメに載せて頂きたかったです。

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