会報・職員の声
会報「風の輪」 職員による随筆

 当法人の各施設・事業所で働く職員による随筆を掲載します

_ 22.気持ちが通じ合った瞬間
 私がベビーホームで働き始めて、2年目の秋を迎えた。新年度の春、水遊びの夏を元気いっぱいに過ごし、ほっとひと息ついて子どもとの関係が深まるこの季節を、大切にしたいと思っている。  
 私は今年度、2歳児クラス、18人を3人で担当している。この月齢の子どもたちは、ことばでの表現がまだ十分ではないために、結果として相手を困らせる行動になる。私はそんな時、うまく対応できずにいた。
 ある日、私は部屋で他の子どものオムツをかえながら、Aくんの様子を見ていた。Aくんはひとりで、いつも遊んでいるパズルをしていたが、急にパズルのピースを机から落とし、椅子を倒してしまった。
 どうしたのかなと思いながらも「パズル一緒にしよう」と声をかけ、手を差し出すと、「そのひと言、待っていたんだ」というように、Aくんから私の手をぎゅっと握り返してきた。Aくんが椅子まで倒してしまったのは、本当はうまくできないことを誰にも言えずに困っていたんだ。私がAくんの思いを感じとった時、Aくんから私を求めてきてくれたと実感した。
 今、子どもたちから「一緒にしよう」と誘いかけられる時が何よりもうれしい。ただ行動だけを見るのではなく、子どもの本当の思いを感じとれる保育者でありたいと思う。
風の子ベビーホーム・保育士(平成27年入職)

_ 21.相手に気持ちを伝えるということ
 淡路こども園で働き出して、早いもので3年が経った。
 以前、よその幼稚園で働いていた私には、ことば以外でのコミュニケーションを取ること、一人ひとりと向き合うこと、職員同士で連携すること等、すべてが初めての経験だった。子どもたちが視線や行動で意思や要求を伝えることも、関わりのなかで分かったことである。
 自分自身についても、相談することが苦手なのだとあらためて実感。先輩職員は「しんどくない?大丈夫?」とやさしく声をかけてくださるのに、何がしんどいかが分からず、はっきりと答えられない毎日だった。
 一人で解決できないことはたくさんあった。「こんなことを今言っていいのか」と、先輩職員に気を遣いながらも少しずつ自分の思いを話せるようになると、だんだん気持ちが楽になっていった。そんななかで子どもの本当の思いに気づけるようになり、それが手応えになって、仕事が一段と楽しくなった。
 今の私が生き生きと仕事ができているのは、自分が経験した「相手に思いを素直に伝えられる」「伝わって良かったな」と
思う気持ちを、子どもたちと共に感じられたからだとあらためて思う。
 これからも一人ひとりの思いに添いながら、子どもたちと一緒に成長していきたい。
淡路こども園・保育士(平成25年入職)

_ 20.新採用職員の1人ひと言
 <風の子保育園>◆先輩職員の方からしっかり学び、子どもたちと共に成長していきたいと思います。◆子どもにとって、一緒にいて安心できるような保育士になりたいです。
 <風の子ベビーホーム>◆子どもたちの声や思いに耳を傾け、一緒に成長していく1年にしたいと思います。◆子どもひとりひとりをしっかり見て、気持ちに寄り添うことができるようにがんばっていきます。◆子どもたちの食事作りを日々学び、現場の栄養士として成長していきたいです。
 <淡路こども園>◆「一日一笑」をモットーに子どもたちと毎日笑顔で関わり、日々成長できるようがんばります。◆明るく元気に子どもたちと楽しい毎日を過ごし、子どもたちと共に成長していきたいです。◆子どもたちと同じ目線で遊びを楽しんで、楽しい時間をつくっていきたいです。◆「一生懸命全力で」を目標に毎日精いっぱい子どもたちと関わっていきたいです。◆子どもたちと一緒に私自身も成長できるように日々がんばりたいと思います。
 <姫島こども園>◆子どもたちが1年後どのように成長しているのかを楽しみに、元気にがんばります。◆1日1日を大切に。笑顔を忘れず、自分らしくがんばりたいです。◆今は戸惑うこともありますが子どもたちとたくさん遊んで関係を深めていきたいです!
 <風の子そだち園>◆利用者の気持ちをしっかり考え安心できるような支援をしていきたいです。◆分からないことばかりですが、1日1日、楽しんで皆さんと仲良くなれるようにがんばります。
 <ワークセンター豊新>◆利用者の方とそのご家族に少しでも早く名前と顔を覚えてもらえるように笑顔で積極的に関わろうと思います。
 <支援センター風の輪>◆人とつながる幸せを日々感じながら、皆さんと歩もうと思います。

_ 19.風の子児童館職員として
 法人職員として7年目、数回の異動を経て現在は地域支援という部署で働いている。主には児童館で、日々を小学生と過ごす。今までと違うと感じる点は、小学生ならではの力と活動の自由さである。日頃は、おやつ作りをしたりベビーホームの園庭で思いきり体を動かしたりしている。また、長期休みでは献立作りから材料調達をはじめとするご飯作りなど、乳児や高齢者の施設にいた時とは違う活発さがある。子どもたちと一緒に「こんなことをしたらどうだろうか」と様々なことを考えるのは本当に楽しく、毎日がとても充実している。
 しかし、小学生ならではの課題や難しさもあり、保護者と共に悩むことがある。それは、学童期特有の「学校」「友人」関係である。クラスの子同士のやり取りを通して自身が悩んでいる子や、漠然とした過ごしにくさを感じて学校に行きにくくなっている子が数名いる。学校を休んでも児童館に来ることで気分転換になればと思い、声をかけてはいるが、学校を休んでいることを知っている子が児童館を利用しているため、気にしてなかなか来にくいようだ。
 家庭訪問・個別相談なども視野に入れつつ、家族支援を含めたアプローチをしていきたい。
地域支援担当職員(平成21年入職)

_ 18.ありがとう
 ワークセンター豊新に配属され、1年と少しが過ぎた。最近小さなミスばかり続いてしまい、落ち込んでいるところにつらつらの原稿依頼の話がくる。何度も書き直しては消してを繰り返し、自分の仕事ぶりや利用者さんとの関わりを思い出してはこれで本当に良かったのか、間違ってはいないか、利用者さんはどう感じただろうか、問いただしては落ち込んでいた。
 とうとう、締切当日になってしまった。相変わらず落ち込んでいる私に先輩が声をかけてくれる。「最近元気ないけど大丈夫?」。少し話を聞いてもらい元気が出る。同日午後、担当の利用者さんと散歩に出かけた際に、私の肩をギュッとひき寄せて顔を覗き込んでくれた。ことばはないが、どうしたの、と心配し励ましてくれるような気持ちがひしひしと伝わってくる。
 利用者さんが帰宅し原稿を書く頃には、落ち込んでいた気持ちも嘘のように晴れていた。周りの職員や利用者さん、親御さんに見守られ、時には励まされ、支えられながら自分は毎日がんばっている、とふと気付く。利用者さんはいつも、目に見えない大切なことを教えてくれる。
 「ああ、自分はやっぱりこの仕事がすきだなあ」と、改めて思う。
ワークセンター豊新・支援員(平成26年入職)

_ 17.地域で実感!
 風の輪で働くようになり1年が経つ。昨年度は、風の子そだち園で週2回、利用者の方とのかかわり方や考え方について学びながら、先輩職員から相談支援について、書類の作成の仕方や利用者宅への訪問に同行して学んでいった。
 初めは、わからないことだらけで戸惑いの連続だった。電話を受けることひとつにしても緊張していた。しかし、同じ方から電話を受けるうちに「今日はしんどそうな声をしている」などいつもと違う変化に気づくことができるようになってきた。
 2年目になり、地域の利用者の方の相談を受けるようになった。1年目の学びを基に、利用者の方やご家族の話を聞き、本人が望む生活をするためにはどうしたらいいか、先輩職員にも相談しながら、ご本人と一緒に考えている。
 そのなかで、制度についてなど知識不足を痛感している。制度のことや知的障がいや精神障がいの理解についても、まだまだ勉強することが必要だと感じた。
 外部研修に積極的に参加し、利用者の方と直接かかわり、理解を深め、ことばにできない思いや、ことばの裏側にある気持ちに向き合い、その地域生活が充実するよう支援したい。
西淀川区障がい者相談支援センター風の輪・相談支援補助員(平成26年入職)

_ 16.子どもたちに教えてもらったこと
 姫島こども園で働くようになり1年が経った。昨年度は初めての経験が多く、あっという間に過ぎてしまった。
 子どもたち1人ひとりにあった遊びの設定や、支援の方法など、どうすればよいのかわからず、戸惑う毎日。表情や視線、発声などで思いを伝えてくれているのに、うまく汲み取ることができないなど、子どもたちとの関わり方や保育の難しさを感じるとともに、悔しさで胸がいっぱいだった。
 2年目の今年は、毎日子どもたちと関わっていくなかで、子どもたちの好きな遊びや興味を見つけ、遊びを設定したり、1年間の子どもたちの成長していく姿に見通しを持って個々にあった支援を考え、実践したりできるようになってきた。昨年は緊張や遠慮もあり、先輩職員になかなか相談できなかったことも相談できるようになって、保育をするうえで職員の連携がいかに大切かを痛感した。
 話を重ねていくうちに、私ひとりでは気づかなかった子どもの成長、表情、仕草に気づかされることもあった。
 今年も研修などを通してたくさんのことを学び、子どもたちの心身の成長、発達を見守り、1人ひとりにあった支援を続けたい。
姫島こども園・保育士(平成25年入職)

_ 15.子どもと共に歩む
 風の子保育園で働くようになり2年が経とうとしている。
 昨年度は初めての経験の連続で、あっという間に1年が過ぎてしまった。
 子ども1人ひとりの成長に合わせた関わりやあそびの展開の仕方など、どうすればいいのかわからなくなることも多く、うまくいかず、保育の難しさを感じる毎日だった。
 2年目の今年は、昨年と同じ2〜3歳児の混合クラスを担当させていただいた。昨年受け持ちだったクラスと同じ年齢の子どもたちだったので、子どもたちの1年間の成長する姿は少し見通しがたつようになった。そのなかで、昨年は余裕がなく気がつかなかった課題がみえてきた。月齢の差で発達段階にも大きな差がうまれる子どもたち。担任同士の間で連携を取ることの大切さを改めて感じることができた。私1人ではわからないことも、話し合うことで気がつく場面もたくさんあった。
 園舎も新しくなり、乳児期の子どもたちと接する機会が増えた。身体的な成長はもちろん、小さい子どもたちの心の成長を間近でたくさん見守ることができた。研修などで学ばせていただく機会もあるので、今年みつけた課題を3年目に繋げていけるようにしたい。
風の子保育園・保育士(平成25年入職)

_ 14.大きな変化
 今年度、風の子ベビーホームから水仙の家へ異動になり、対象者が子どもから高齢者と大きく変化した。
 ケアマネジャーとして働くうちに、地域に住みながら何の資源にもつながっていない人の多いことがわかってきた。この方たちを支援する時、どのように関わっていけばいいのかと戸惑うことばかりである。
 介護が必要な状態になることを予防するため、地域では「いきいき百歳体操」など、筋力づくり運動に取り組まれている。単に30分の体操をするということだけではなく、人との交流、閉じこもり予防にもつながる。
 配食サービスでは、独居や高齢者だけの世帯対象に、見守りを兼ねて、お弁当を配達している。
 通所介護では、各事業所がカラオケ、マッサージ、機能訓練などそれぞれ工夫をこらしている。利用する人は興味や必要性に応じて選ぶことができる。
 私は、この仕事につくまでは、全く知らない世界であった。このような様々なサービスの情報を利用者に提供し、利用したいものをご自分で選ばれることにより、「新しい友人を得ることができた」「生活に充実感ができた」「健康や体力に自信がついた」など喜ばれる。
 これからも在宅での生活に不安を抱え、消極的になっている人たちに寄り添い、少しでも明るく安心した生活を送っていただけるように支援していきたい。
水仙の家・介護支援専門員(平成25年入職)

_ 13.正直な気持ち
 私が風の子そだち園で働かせてもらって11年、今年度より作業が活動の中心となるグループに移った。今までとは違う感じのグループで、自分が一緒にやっていけるのかという不安があった。雰囲気もグループ自体も今までとかなり違うし、丹波の農作物の加工をしていたグループだったので、自分が働いている姿が想像できない、特に加工が得意ではなかったからだ。
 このグループでもいいかな、楽しく仕事ができそうと思えたのは、一緒に働く利用者、職員が好きだからだ。それまでも、話をしたことがある利用者がほとんどで、みんな好意的に迎え入れてくれた。最初は、わからないことがあると教えてくれたり、本当に毎日楽しくしゃべってくれた。そんな今までと違う空間が、いつからかとても心地よくなってきている。
 グループにも随分となれ、毎週木曜日の丹波作業では「やっぱ自分は丹波が好きやな」と感じることができた。なぜならば、自然に囲まれて働くことはもとより、なによりも様々な機械を使うことができるのが魅力。車が好きな自分にとって農業機械なども同じであり、メンテナンスや使い方を教えてもらう、覚えるのはこれからも自分にとって役に立つと思ったからだ。若いうちに何でもして覚えて自分のものにすることができる。これからも、自分をさらに磨いていきたい。
風の子そだち園・支援員(平成16年入職)

_ 12.スゴイ!
 私は、風の子児童館や風の子保育園でずっと子どもたちと関わってきた。そして、淡路こども園に異動してからは3年目になる。
 異動して、淡路こども園にもやっと慣れたころ、子どもの表に出せない思いに気づきハッとした。「せんせい、ぼくのところにきて」と思いながらも、言えずに自分の足の裏をペチペチと叩くAくん。自分のつもりと違い困ってしまうと人に頼れず、「どうしたらいいの」と慌てるBくん…。
 児童館や保育園では子どもたちから「せんせい一緒に遊ぼう」「こんな遊びしたい」と言ってくれ、自分が使ってるから「イヤ!」と言葉でお友だちに直接伝えたり、困った時も大人に視線を送りながら泣いたり怒ったり、思いをはっきりと伝えてくれていた。
 淡路こども園では毎日の子どもとの関わりを通して、子どもがいろいろな場面で相手に思いをうまく伝えられず困ってしまった時、うまく伝えられない子どもの思いに大人がどれだけ気づき、受けとめるかが本当に大切で、大人との安心した関係があってこそだと改めて思う。
私のなかで「できることが当たり前」と思っていたことの一つひとつがそうではなくて、私と子どもたちとの関係が築かれていくなかで「こんなことを教えてくれるようになった」「前よりも視線を送って伝えてくれるようになった」など、私は子どもたちのちょっとした変化が「スゴイ!」と思えるようになった。
 これからも、子どもたちの「スゴイ!」をみつけていきたい。
淡路こども園・保育士(平成21年入職)

_ 11.全然わかってくれへんくせに
 障がいのある方が通園する施設(ワークセンター豊新)に2年、その後、児童館に異動し、4年が経とうとしている。
 異動してすぐ、子どもたちと公園へ行き、女の子のケンカの仲裁に入ることがあった。当時の私は、仲直りをさせたいと思い、両者の話を聞いていたが、Aちゃんに「先生はAのこと、全然わかってへんくせに!」と言われ、その言葉に私は痛いところをつかれたような思いをしたのを覚えている。
 その夜、先輩職員から、Aちゃんが以前にも周りの子から仲間はずれにされたことがあると聞いた。私は「解決して仲直りさせないと」という気持ちが先走った関わりになり、Aちゃんのつらい気持ちに寄り添えていなかったと反省した。
学童期はだんだんと見えない部分が増え、交友関係も複雑になってくる。目に見えない相手の気持ちをいかに感じとることができるか、これは成人の施設にいた時に大切にしてきたことであった。支援の対象者が変わっても、大切なことは変わらないのだと教えられた。
子どもが発する言葉だけではなく、表情や態度、その子の背景にもしっかりと目を向け、関わるよう努めている。そして、今後も子どもたちに負けないくらい元気に仕事をしていきたい。
風の子児童館子どもの家・保育士(平成20年入職)

_ 10.一緒に作り、一緒に食べる
 昨年の秋に、ワークセンター豊新へ異動して、もうすぐ1年。対象者が子どもから成人へと変わり、様々な違いはもちろんあるものの、厨房での一日の流れは基本的に同じである。けれど、その流れに一つ加わったもの。それは、毎日、利用者の方と一緒に仕事をする時間ができたことだ。
 昼食後の1時間がAさんとのお仕事タイム。前半は、たまった洗い物をもくもくと食洗機にかけ、片づけていく根気のいる作業だが、それが終われば後半はAさんお待ちかねの仕込みの時間。野菜の種を取る、皮をむくなどの作業をする。ぷっくりとした愛らしい野菜を持ったAさんの表情は、自然といきいきとし、優しい面持ちになる。愛情をこめて手に取っている様子は、隣にいる私が、時にハッとさせられる場面でもある。
 翌日、できあがった料理を見て、どこか誇らしそうにしているAさん。Aさんの手伝ってくれた野菜をきっかけに、周りにいる人も食に対して一歩身近に感じてもらえているような気がする。ただお腹を満たすだけでなく、会話がふくらみ、ここちよい空間がうまれることも食事の醍醐味。お腹だけでなく、心も満たされるような食事をつくっていきたいと思う。
ワークセンター豊新・栄養士(平成22年入職)

_ 9.困難の先に得たもの
  相談支援事業に携わるなかで、地域に住む何の資源にもつながっていない人を支援する時、どう支援していけばいいのかと迷うことが圧倒的に多い。今支援しているケースも、家族関係を含めた生活基盤が崩れており、相談を受けた時困り果てた。訪問時に暴力での訴えが出た時も、正直怖かった。
 その時に支援者間の会議で、怖かった気持ちや、どう対応したものかを相談した。自分のネガティブな気持を率直に伝えることはエネルギーが必要だが、一緒に考えてもらうことができ、もう一度取り組もうと思えた。  大学を出て働き始めた時、一人で悩んで、結果利用者とうまくいかないことも、相談下手な自分も受け入れられなかった。あれから約6年。様々な人と関わるなかで、自分のできないところを受け入れられるようになった。それも含めて相談することが必要だということもわかってきた。また率直に相談を持ちかけた相手は、きちんと聞いてくれ、一緒に考えてくれる。
 これからもチームで支えあいながら、障がいのある人たちが充実した生活を送れるように、支援していきたい。
風の輪・相談員(平成19年入職)

_ 8.2年目の春を迎えて
 姫島こども園で働いて2年目になる。1年目は毎日が必死であっという間だった。
 昨春、お母さんとも何を話していいのか分からず、子どもたちとの関わりでも戸惑ってばかりだった。そんな私に、子どもたちは全身のエネルギーを使い多くの事を伝えてくれた。嬉しい、楽しい、悔しい、寂しい…、子どもたちが伝えてくれる精一杯の気持ちを真剣に受け止めようと思った。子どもたちと真剣に遊んで、真剣に話をして、悪かったと思った時は正直に「ごめんね」と伝えた。
 毎日が新発見。小さな声で「しぇんしぇ〜」と呼んでくれた、トントンと背中を叩いてくれた、笑顔で頷いてくれた。些細なことかもしれないが、日々の子どもたちの変化が嬉しく、この嬉しさをお母さんたちに伝えたいと思った。
 2年目の春を迎えて新しい子どもたちやお母さんと関わる。伝えたい事、聞きたい事、一緒に考えたい事…、話をしたいことがたくさんあった。振り返ると、子どもたちにたくさんの事を教えてもらいながら一緒に成長した1年だった。今でも毎日が必死で大変なこともあるけれど、子どもたちが教えてくれたことが私のエネルギーになっているように思う。
姫島こども園・作業療法士(平成22年入職)

_ 7.「ふーじぐーみさん」「はぁい!」
 毎朝、私の前にちょこんと座った子どもたちは、私の呼びかけに笑顔で応えてくれる。元気に登園してきてくれたことに感謝する。
 私が担任する藤組は、2歳児8人、3歳児8人の計16人のクラス。新年度、ベビーホームから進級した子どもたちは、戸惑いと緊張で硬い表情をしていた。一日も早く子どもたちと仲良くなるため、私は裁縫の得意な母に頼み、父のワイシャツをリメイクして子どもサイズのエプロンに仕立ててもらった。色や柄の異なるエプロンを身に着けた子どもたちは、ままごとあそびに夢中になっていった。
 そんなある日、思いがけないことが起こった。エプロンを首にかけて後ろに回してマントにし、戦隊物のごっこあそびを始めたのだ。変身ポーズを決めたり、跳んだり走ったりするたびにひらひらと揺れるマント。ヒーローになりきって得意気な表情を見せる子どもたちに私は惚れ惚れした。今もこのエプロンは大活躍。子どもたちの発想の転換や柔軟性に、毎日が驚きと発見の連続だ。
 子育て中のお母さんの言葉「子どもと一緒に私も成長します。子育ては親育ちでもあります」と。私も同じ気持ちで共に成長していきたい。
風の子保育園・保育士(平成14年入職)

_ 6.その人との時間を大切にしたい
 水仙の家で職員となって、利用者と1日を過ごすようになり、そろそろ3年目になる。
 日々の利用者との時間の中で、利用者の身体や精神的な変化に気づけなかったり、1日の流れの中で利用者とうまくコミュニケーションがとれなかったりと、反省ばかりで毎日が過ぎていくような気がする。
 そんな中でも、また今日もがんばろうと水仙の家に足が向くのは、利用者との時間が自分の中で大切な時間になってきているから。利用者が今まで歩んできた時間を共有できたり、一緒に笑いあえたりといった瞬間があるから。
 その瞬間のために利用者の思いに寄り添いながら、その人その人の楽しみを共に見つけていくことが、今の自分の仕事だと思っている。 
 利用者からの視線はというと、まだまだおっちょこちょいな孫を見ているような感じだろうと思う。それでも、「ありがとう」と言ってもらえる瞬間が少しずつでも増え、そのうちに「おっ、ちょっとやるようになったなぁ」「一緒におって、ほんまに楽しいなぁ」と、より多くの利用者に思ってもらえるよう、この時間を大切に過ごしていきたい。
水仙の家・介護職員(平成20年入職)

_ 5.自然の営みを受け入れること
 僕が担当する風の子そだち園・土グループでは、丹波の畑の整備や作物の収穫、椎茸栽培用ほだ木の運搬や椎茸の植菌など、細かい作業から力仕事まで幅広い活動を行なっている。楽な作業ではないが、一つ一つの積み重ねが様々な作物の収穫に繋がっていく。そして、収穫物を「たくあん」「割干し大根」「梅干し」など、自らの手で様々な商品に加工していく。できあがった加工品を口にした時の利用者の笑顔に、確かな達成感と自信が芽生えてくる。
 僕は今までどちらかというと自分の思い通りに事を運ばせようとする面が強かった。しかし、丹波での経験は、そんな僕のちっぽけなプライドを木っ端みじんに。
 せっかく育てた作物が大雨や突風で腐ったり倒れたり、動物に食べられたり、自分の思い通りになることのほうが少ない。それを自然の営みとして受け入れていくことは、己の未熟さに気付くことでもあった。
 「落葉樹は春に新芽がでて、晩秋に葉が落ちる。その落ち葉が冬の間に根から養分として木に吸収される。そして春に新芽がでる。その繰り返しで大きな木になっていく」とある人に教わった。僕もまた、日々の経験や失敗を自分の糧にして、成長していきたい。
風の子そだち園・支援員(平成17年入職)

_ 4.サインに気付き 読み解く力を
 私は2年働いていた風の子保育園から淡路こども園へ異動になった。
 最初は保育園と違う子どもたちの行動、その裏にある意味がわからず、困ってしまうことがたくさんあったが、日々悩みつつ子どもと関わるなかで、ようやく「ああこれかな」と子どもの気持ちを感じ取れるようになってきた。
 こども園の子どもたちは不器用だけど、ママやパパにも支援者の私にも「気持ちをわかってほしい」というサインをずっと出している。ただそれがわかりにくくて難しい。でも子どもの気持ちを推測し、確かめ、受け止めて、周りの人にも伝えていくことでどんどんとお互いが変わっていく。
 「この人と一緒にいたい」「この人じゃないと嫌」という思いが生まれてくる。ママやパパも、もっと子どもをわかりたいと思う気持ちから接し方が変わってくる。そういった変化や成長に日々出会えることは本当に嬉しい。
 見逃してしまいそうな小さな変化に応えられる感受性を持ちたいと思う。伝え方が不器用だからこそ、わかってもらったときの子どもの喜びはきっと大きいものだろう。私も多くを学んで、感じて、日々を大事に過ごしていきたい。
淡路こども園・保育士(平成19年入職)

_ 3.ありのままの心で寄り添えば…
 職員になって4年目となる。これまでに、0〜3歳児を担任することができ、笑ったり怒ったり悩んだりしながら、日々の生活を共に過ごしている。毎日、失敗と反省の連続であり、子どもたちや他の職員から教わることが多々ある。
 また、子どもたちと関わる中で、私が一番素敵だと感じることは、子どもの素直な心である。邪心のない、その心には、感動さえ覚えてしまう。自分の気持ちをぶつけられない子もいるが、こちらの見守り方、ことばのかけ方一つでその子の本当の気持ちや率直な思いを知ることができる。そのような素直で真っすぐな心を持つ子どもたちと関わる私自身も、素直な心を持って子どもたちと関わりたい。嬉しいこと、嫌なこと、悲しいこと、怒っていることなどを。素直に子どもたちに伝えていくことで、子どもたちからも本当の声を聞けるのではないかと思う。
 これは子どもとだけでなく、人と関わる上で大切なことではないだろうか。保育士としてだけでなく一人の人間として、常に大切に心がけていきたい。人と人との素直な心のふれあいを通して、一人の人間として成長していきたい。
 何年経験しても一瞬一瞬が学びであり、喜びである「保育士」という仕事に就けたことを誇りに、これからも人と人との素直な心のふれあいを大切にし、子どもたちに伝えていきたい。
風の子ベビーホーム・保育士(平成17年入職)

_ 2.想いのキャッチボール
 水仙福祉会の職員になって9ヶ月になるが、日中活動において自分のなかで度々ぶつかる壁がある。それは利用者さんとのコミュニケーションだ。風の子そだち園の利用者さんは、言葉をもっている方や言葉での会話が難しい方がいる。発語の少ない利用者さんと過ごすなか、私はまず、どのように距離を縮めたらいいのか分からず戸惑うことが多かった。そして普段の人間関係のなかでも、私はこれまでどう人と会話をしてきたのか?気持ちを共有してきたのか?自身のことを改めて考え直す日々が続いていた。
 ある時、そのヒントとなる出来事が起こる。私が体調不良でぐったりしていた時、心配してそばに来てくれた利用者さんがいた。私はそっと彼の肩に身を寄せると、体にポンと手を置いて、しばらくじっとそばにいてくれた。やさしい時間が流れていた。置かれた手から、表情から、『よしよし、大丈夫』『元気出してね』『心配だよ』彼の想いが伝わってくる。そこに言葉での会話は一切無い。でも、確かに届いた気持ちがあった。
 「想い」を心で感じ取る…そこからコミュニケーションは始まるのかもしれない。自分の中で何かが動いた気がした。
風の子そだち園・支援員(平成20年入職)

_ 1.なんでこんなことするんやろ?
「なんでこんなことするんやろ?」…
 これは、私が日々疑問に思っていることだ。なんでこんなに声を出しているんやろ?なんで走るんやろ?なんでこんなにコーヒーを飲むんやろ?
 ある時1人の職員がこう言った。『利用者は自分と同じ人間だ。他の施設は、障害者=こういう人、という枠があるんや』と。そこで私は気が付いた。「なんでこんなことするんやろ?」という疑問は、利用者を私たちと同じ感情や思いを持っている1人の人間だと感じているからこそ湧いてくるのではないか。大きな声を出していても、走り回っていても、「障害者だから」と一言で片付けてしまえばそんな疑問は浮かばない。
 そのようにこちらが考えているからこそ、相手は本気で伝えようとしてくる。たとえば、ある利用者が必死に画鋲を捨てろ!と仕草で訴えたことがある。その要求に応じながら、ハッと気づいた。ちょうどその日は血液検査で、注射が苦手なその利用者は、画鋲を注射針に見立てて伝えていたのだ。
 これからも私は同じ人間として疑問をしっかり持ち、きちんと向き合っていきたい。
ワークセンター豊新・支援員(平成17年入職)

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