会報「風の輪」 第35号(平成19年11月発行)
難民の子どもたちに自立と誇りを 〜松居友さんと水仙福祉会〜

ミンダナオ事情
 フィリピンで2番目に大きな島(北海道くらいの大きさです)のミンダナオ島、キダパワン市の中心部から少し離れたところに『ミンダナオ子ども図書館』があります。友さんはそこで厳しい事情の子どもたちのために骨身を削って活躍をしておられます。
 いまミンダナオでは、大変なことが続いています。
 @イスラム教徒とキリスト教徒の対立
 A土地所有をどんどん拡大する移民と、そのせいで山の奥地へ追いやられるもともとの部族との不幸な対立
 B先進国の経済支配が生み出す貧富の格差
 これらが反政府ゲリラやテロリストと名指しされる人びとを生んでいます。各地に戦闘が起こり、大量の難民が生まれ、いつもまっさきに犠牲となるのは女性と子どもたちです。
 貧困からの脱出を求めて親が海外に出稼ぎに行ったせいで、家庭が崩壊するケースも増えています。 

日本からの応援
 私は一人の女子高校生の支援を始めました。彼女の育った環境や事情を知り、日本人が応援することがどういうことにつながるかもわかりました。
 松村寛理事長にお願いをして、松居さんの講演会を2006年11月に大阪市私立保育園連盟で催すことができました。フィリピンの貧富の格差がはげしい事情、子ども図書館の生活や学校の現状、貧しいからこそ学ぶ機会を確保しなければいけないこと、彼らに誇りを持たせたいことなどについて熱く語っていただきました。
 今年5月、松居さんがふたたび水仙福祉会に来られて、筋ジストロフィーの兄妹が通
学するのに、中古でもいい、車椅子をどうにかならないでしょうか、とたずねました。松村昌子園長がすばやく「さがしましょう」と受けて、その上に奨学生を引き受け、秋の音楽交流を水仙の家とワークセンター豊新でやることも約束してくださいました。
 車椅子はある人から新品を2台も寄贈していただきました。また、多くの方から古着や雑貨をたくさんいただき、ジャンボサイズの箱で4個も送ることができました。

働くことの意味
私がこの春にミンダナオを訪れたときに、高校生が私に「何人のメイドを、雇っていますか?」と聞きました。私が、「メイドなんかひとりもいない、若いときからずっと一生懸命に働いて、家事をして、お金を貯めた、そのお金で支援している、そのお金で来た」と言うと彼は目を丸くして驚いていました。働くことができることは幸せです。『まともな仕事』に従事する人になれるよう支援することは、直接・間接的にあの国から爆弾や山奥に追いやられる難民を減らすことにもなるでしょう。考える知恵を持つ人に育ってほしいと念じて、私たちのまわりに支援の輪を広げたいと考えています。(風の子保育園・ワークセンター豊新 講師)
 「ミンダナオの風」をウェブ検索すると、詳しい情報がご覧いただけます。
なにわ語り部の会 錺栄美子

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社会福祉法人 水仙福祉会