会報「風の輪」 第36号(平成20年2月発行)
カナダの福祉に触れて 大阪市民間社会福祉施設職員等海外研修
 大阪市民間社会福祉施設職員等海外研修で、平成20年1月20日から27日の8日間、カナダのバンクーバーの福祉について計9ヶ所の福祉施設を訪問した。
 カナダは、多文化・多様性を重視し、「人種のモザイク」と言われるように、自国の文化的背景を尊重。移民を積極的に受け入れている。今回の訪問でも「インクルージョン」(含める)、「ボランティア活動」(助け合いの精神)、「権利擁護活動」(当事者の声を広める)、「企業とのタイアップ」(寄付活動)という言葉が頻繁に聞かれた。
 移民が多いため、街の中では「ピクトグラム(絵文字・絵単語)」による標識・標示が多く、誰にでもわかりやすい表示がされていることに気づく。公共交通機関のほとんどは、車いすでの乗車が可能で、カナダの中で最もバリアフリー化が進んでいる都市とのこと。

今後の仕事に有意義な研修
 今回は、知的障害児・者の支援団体は、2ヶ所視察したが、どちらも地域生活を重視し、スタッフの派遣支援が印象的だった。
 カナダでは、日本の多くとは違い、年齢別保育ではなく縦割り保育で、一人ひとりのペースに合わせた活動が保障されていた。学校教育も同様で、指導カリキュラムもおおらかに組まれており、障害のある子どもがクラスでともに学ぶ姿があたりまえとのことだった。
 また、カナダでは19歳で成人を迎え、たいていの若者が自立生活を始めるとのこと。知的障害のある人たちも、家族から離れ、ヘルパー付きのひとり暮らしやグループホームで生活する。デイセンターでは、本人中心に決定したプログラムに基づいて、レクリエーションやソーシャルスキル、就労にむけての活動が行われていた。
 今回の研修では、カナダの権利擁護意識の高さと、積極的なPR活動、障害のある人の自己決定が尊重された生活を見ることができた。また、スタッフの熱い思いに直接触れ、意見交換もでき、私自身の今後の仕事に対する思いや課題も再確認できた。

 大阪市民間社会福祉施設職員等海外研修とは、大阪市社会事業施設協議会が主催しているもので平成3年度に始まった。目的は施設職員等が社会福祉に関する専門知識、技能を修得し、国際的視野を広め、社会福祉事業の次代を担う人材の養成を行なうこと。当法人からは、これまで中堅職員15人が参加。
[写真コメント]ノースショア障害者リソースセンターにて 前列左端が著者(身体障害者の地域生活をサポートする団体)
淡路こども園 主任・上之原由佳

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社会福祉法人 水仙福祉会