会報「風の輪」 第43号(平成22年2月発行)
オーストラリアに見た意識の違い
大阪市民間社会福祉施設職員等海外研修(11/21〜28)に職員2人が参加


 南半球に位置するオーストラリアは、いよいよ夏本番を迎える時期。クリスマスツリーの下を水着姿の人たちが行きかう不思議な光景だった。
 シドニーで視察した保育園は、風の子保育園と同様の自由保育が主体。遊びを通して社会性を身につけ、子ども自身が自己決定することを保育士が見守り、支えていた。
 障害者施設では、直接利用者と話すことができた。その方は、障害が理由で困難にぶつかっても「自分は他の人と変わりはない。ただ少し時間がかかるだけ」と話し、その言葉が印象的だった。
 障害を個性と捉え、社会の中で強く生きていく姿に感動する一方、強く生きられる社会全体の雰囲気に日本との違いを感じた。
 市内は意外にもバリアフリー化が進んでいない。疑問をぶつけると「設備が整っていなくても、困っている人がいれば手を差し延べるのが当たり前」と言われ、日本よりもはるかに国民の意識が違うことを痛感。優先座席を設けて「違い」を知らせるよりも、「違い」が当たり前な社会であることが必要だと感じた。
風の子保育園 保育士・池上瞳

 オーストラリアの人は、マイペースな楽天家といわれることも多く、そんな国民による福祉とはどういうものなのか、非常に興味深く思った。
 ブリスベンにある障害者施設では、障害があろうがなかろうが「自分の人生は自分で決めて歩いていく」という考えが強く感じられた。障害があっても、その人の人生を決めるのはその人自身なのだ。何をしたいかは自分で決める、「自己尊厳」「本人主体」…それが徹底されているように感じた。
 また、施設内では「訓練」といった言葉が度々使われていた。日本で「訓練」とは、「周りの人と同じ様にできるため」に行なうことが多い。しかし、ここでの意味は「自分で決めた「やりたいこと」を叶えるために訓練する」というもの。何か技術的に向上するためではなかった。
 やりたいことをやりたいと言えるための自信と勇気を持てるように支援する、それが何よりも大切なのだという話に、利用者がどのように充実した人生を送れるのか、そこを支援するのが私たちの役割なのだと考えさせられた。
風の子そだち園 生活支援員・竹内佐奈恵

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社会福祉法人 水仙福祉会