会報「風の輪」 第46号(平成22年11月発行)
丹波と施設をつなげる試み
 水仙福祉会では独自事業として、「自然体験施設」を兵庫県篠山市と琵琶湖畔とに設置運営している。これらは、街中の施設では感じることの難しい、自然の営みや季節の移り変わりを、身近なものとして体験させてくれる。
 自然体験施設は、子どもたちから高齢者まで、日帰り行事を中心に幅広く使われるほか、障害のある人たちが定期的に宿泊利用するなど、年間を通じて利用されている。
 篠山市にある丹波の里山では畑を作っている。自然相手の野菜作りは、職員が常駐していないために収穫時期がずれてしまうなど、今までに様々な課題も抱えていた。
 そこで最近は作付け野菜を見直し、加工のできる菊芋、大根、生姜、ヤーコンや、日持ちのする芋類を中心に据えた。また、ベリー類や柑橘類などの果樹園構想も広がる。
 障害のある人たちは、丹波で農作業を行なったり、収穫した野菜を施設内で加工したりと、それぞれの得意分野で力を発揮。たとえばヤーコンは、さつま芋と同様に塊根部分を食用にするが、乾燥させた茎や葉から健康茶が作られる。今年初めて挑戦した生姜は、「食べるラー油」の原料や生姜糖などに加工された。
 9月には、法人内の各施設
から職員が集まり、農作物の加工に関する会議が始められた。この会議は月に1回開かれ、新製品の試食や価格についての話し合いのほか、製パン、製菓の部門や施設内の給食との調整も行なわれる。
 「障害者の休日の余暇支援を」という目的で始まった、月に1回の丹波での余暇活動では、ソバの種まきを行なった。ソバは秋に小さな白い花を咲かせ、11月には収穫される。ソバの実を粉に挽き、手打ちソバを楽しむことが、経験の少ない人たちにとっての今後の楽しみとなっている。
 大阪から車で2時間弱、丹波が名実ともにぐっと近いものになってきている。
[写真コメント]ヤーコンの大きな葉をお茶に加工中
水仙の家 施設長・榎本多美子

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社会福祉法人 水仙福祉会