会報「風の輪」 第49号(平成25年7月発行)
自然体験で生活を豊かに
  水仙福祉会では、兵庫県篠山市と琵琶湖畔とに、丹波の家、比良風の家などの自然生活体験施設を持っている。
 篠山市にある丹波里山で、まだ肌寒い早春にみつける蕗のとう。春の息吹とともに、あちらこちらで顔をのぞかせる山菜。鶯の声。初夏になると梅の木が青い梅を実らせ、漆黒の中、蛍が飛び交う。
 秋が深まると、一面のススキに紅葉。さつま芋をはじめとした作物の収穫。時として雪が舞い散る冬、凍てつく寒さの中で掘ったばかりの大根の、何というみずみずしさ。
 比良では、眼前に広がる琵琶湖での湖水浴はもちろんのこと、四季折々の景色を味わうことができる。特に冬場、澄みきった湖の上をカモメが飛ぶ様は、趣に満ちている。
 人間は自然の一部であり、自然を抜きにして人の生活は成り立たないが、街中で過ご
していると、つい自然から遠ざかってしまう。
 しかし実際に丹波に行き、蛍の生息する清らかな川が、武庫川の源流と知る時、生活と自然とがつながっていく。目前の琵琶湖が水道水として使われていることを思うと、環境に気持ちが向く。
 現在、丹波の畑や果樹園では、職員や成人施設利用者の手をかけられて、季節ごとの作物が育っている。また宿泊や日帰り行事にも使われ、6月には法人内全施設から、利用者や家族、職員が参加しての梅採りツアーを実施した。
 無農薬の梅はシロップや梅干しなどに加工され、施設の昼食に使われる。比良風の家も、夏本番を目の前に、施設整備作業が行なわれた。
 子どもたちや高齢者、障がいのある人たちの生活を、より豊かなものにするために、こうした自然体験を大切にしていきたい。
水仙の家 施設長 榎本多美子

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社会福祉法人 水仙福祉会