会報「風の輪」 第53号(平成26年9月発行)
休日・夕方に充実感を 〜5年間の余暇活動で感じる成長〜
 「施設が終わった後や休みに家で過ごすのがおもしろくない」「でも1人で外出するのは不安」「友だちとする普通の話ってどんなこと?」。
 そんな利用者の声を受け、施設と家の往復だけの生活ではなく、休日や夕方を中心に社会経験を広げ、より充実した時間を過ごしてもらうために平成21年から始まったのが「余暇活動」である。
 以前からつながりのあった講師を招いてのダンス。ワークセンター豊新が参加する地域のお祭りに来ていた柴島高校和太鼓部に依頼し、OBに太鼓を教えてもらうことになった柴島和太鼓。法人内の太鼓経験者を中心に、職員が講師を務める風の子そだち園太鼓。そして以前からあった保護者を中心とした竹炭活動に合流させてもらう形で始まった丹波篠山活動。
 ここ3年程で形になってきた調理活動は、元々はダンスの時の昼食を確保するために始まった簡単な昼食作りが発展した形だ。これらの土曜や休日を使った活動の他に、平日、施設が終わった後に過ごす居場所として、平日夕方には風の輪(東淀川区)の2階を開放している。
 以下、いくつかの活動を抜粋して紹介する。
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太鼓の向上心と
高まる仲間意識
 風の子そだち園太鼓は月に1回、そだち園の職員が講師となり、重度・軽度問わず太鼓が好きな10人ほどの利用者が練習をしている。はじめはリズムをなかなか覚えられず、音がバラバラ。最近は音が一つになる心地良さを感じることや助け合うことなど、仲間意識を感じている。時には自分が舞台に立てなくて、悔し涙が出ることもあるが、裏方に徹することも覚え、大人としての一歩を歩んだ。
 柴島和太鼓は月に1回、約10人ほどが柴島高校和太鼓部の練習場で教えてもらっている。はじめは叩くだけで満足していたメンバーだが、高度なパフォーマンスを持つ若い元気な学生に囲まれ、「うまくなりたい」「かっこよく演奏したい」という思いで、ハードな練習量をこなしている。ふだんは無口な参加者が複雑なリズムを叩き、ニコニコと意欲的に活動している様は、感動すら覚える。


自分たちの手で
楽しい食卓作り
 「1人で簡単な料理を作れるようになる」を目的とし、ワークセンター豊新で月に1回、約15人が小グループで昼食を作る。厨房職員の協力で参加者の要望を取り入れつつ、簡単でバランスの良い献立を考え、レシピを配付する。「お米の研ぎ方がわからん」「味噌汁ってどう作るん?」と言っていたメンバーが、近頃は来ると同時に自ら米を研ぎ、時間内にデザートも作れるほどの手際の良さ。また、汁物など1人で作れるメニューも増えた。一生懸命作った料理は、味も2割増し。「うちの班が一番おいしいな!」「ちょっと焦げたけど、次もうちょい早くひっくり返そう」など毎回にぎやかな食卓になっている。

ブログを通して
世界へ情報発信
 日中活動を終えた利用者が夕方になると風の輪(東淀川区)の2階に集まる、その名も「居場所」。ここでは主にパソコンを使ってインターネットを楽しんでいる。初めはパソコンに慣れず操作が難しかったが、今では自分で調べものをしたり、思ったことや近況などをパソコンの得意な職員に手伝ってもらい、自らブログに書いて発信したりとなかなかの上達ぶりである。




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 余暇活動が始まって丸5年が経過し、平成25年度の各活動の参加者数は、延べ492人となった。この参加者の中心は、中軽度の障がいのある東西の工房メンバーである。これから重度のメンバーにどう広げていくか、また余暇活動の中心となる休日に動けるスタッフをどう確保していくかが、今後の課題である。
[写真コメント]地域の祭りで腕前を披露(上段)、野菜炒め、焦がさないようにていねいに(中段)、みんなで楽しくネットサーフィン(下段)

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社会福祉法人 水仙福祉会