会報「風の輪」 第54号(平成26年12月発行)
米・シカゴの福祉事情を視察 −本人中心の支援について意見交換−
 大阪市・シカゴ市社会事業従事者研修・交換プログラムで11月1日から1週間、その後11月16日まで延長し、米・イリノイ州のシカゴに行ってきました。高齢、児童・障がい、ホームレスなど各分野のスタッフ9人が参加。シカゴ委員会の人の温かく熱意にあふれた受け入れのもと、得るものが大きい研修でした。
 アメリカは、白人、黒人、ヒスパニック(南米からの移民)、アジア系の人々など、多様な人種で構成されている多民族国家と実感。歴史・文化・宗教等に違いのある人々が共に生活するなかでは様々な軋轢、誤解、問題が生じやすい、だからこそ互いの違いを認め尊重する姿勢と共に、人として共感・共有できる点を追及する努力が欠かせないのだと思いました。
 19世紀後半、アメリカにおける福祉事業の拠点となったハルハウスの見学に始まり、精神障がいのある人・ホームレス、DVや性的暴力の被害者、障がいのある子どもと家族を支援している機関などを訪れました。職員の方々からは現状と直面している課題(チャレンジ)を、利用者からは直接の経験と率直な思いをお聞きして、情報・意見交換をしました。貧困問題をはじめ福祉的課題の多くは、程度の差はあれ大阪と共通していると思われますが、職員のお話からは、利用者との信頼関係を築くことを基盤に、自立を支える援助、利用者同士の支え合いを大切にしていること、現状に甘んずるのでなく絶えず改革していく姿勢が強く伝わってきました。
 今後の交流に向けて、私たちの法人と事業所のパンフレット、及び「障がいのある人の理解と支援に関する冊子」の英語版を持参、専門職にお渡しして、本人中心の支援について意見交換をしました。「これが大切ですよね、そうそう!」と価値観を共有・共感できる人たちに出会えたことは大きな収穫です。
 来年は大阪市がシカゴの関係者を迎えます。
[写真コメント]大阪代表団とシカゴ委員会の人が共に(右)、シカゴのダウンタウンの町並み(上)
姫島こども園 園長 岩崎隆彦

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社会福祉法人 水仙福祉会