会報「風の輪」 第57号(平成27年9月発行)

取り組むべき3つの課題 〜あらためて家族支援を考える〜



成人施設から再び淡路へ
 原体験とは、記憶の底にいつまでも残り、その人が何らかの形でこだわり続けることになる幼少期の体験のこと。
 私は町で育ったが、休みになると父親が虫捕りに連れていってくれた。それが原体験となっている。虫好きが高じて大学では蚕の研究にたずさわり、生物の教師として教鞭をとるようになった。
 保育園や通園施設に通う子どもたちは、これからの経験が原体験になる。成人の人やお年寄りについては、昔の経験はよく覚えておられる。とくに高齢の方は、原体験と重なる経験により気持ちが安らぐことが多い。

学齢期の支援
 1つ目は、学齢期の支援を充実させたいということである。私がいた13年前には学齢期の子どもと家族を支援する制度がなかった。ここ3〜4年で、放課後等デイサービスの事業所があちらこちらにでき、子どもをみる体制は一応整ってきている。複数の事業所を、曜日を変えて利用している人もいる。
 子どもの全体像をつかむには、家庭と学校、デイサービス事業所等、子どもに関わる複数の機関の連携が欠かせない。この関係がうまくいっていないと、子どもの問題をこじらせることにもなりかねない。しかし、今は部分的な連携にとどまっている。
 学校教育が終わった後の進路については、本人も家族も大いに悩むところである。当園も他の相談支援センター等と情報をやり取りし合い、充分に相談に乗れるように力をつけていきたい。

お母さんの望む支援を
 2つ目は、育児に日々奮闘しているお母さんを応援したいということである。淡路こども園は創設以来、親子通園や、家族支援を行なってきている。支援の形はいろいろあるが、お母さん方の意見も取り入れ、お母さん自身が元気になれるような新しい形を探りたい。

主体的な職員集団に
 3つ目は、若い職員がそれぞれに学んできたことや好きなこと、仕事を通して「やってみたい」と思ったこと等が実現できるように、サポートしたいということである。小さいことでも本人が主体的に取り組む姿は、一緒に働く人が勇気づけられる。主体的に仕事をする職員同士で互いに刺激し合えることが、より良い支援につながるのではないだろうか。
 以上3点、「言うは易し、行なうは難し」であるが、一つずつ実現していきたい。

[写真コメント]真剣に絵本を見る子どもたち

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社会福祉法人 水仙福祉会