会報誌「風の輪」に掲載している当法人の各施設・事業所で働く職員による随筆です。


「なんでこんなことするんやろ?」

「なんでこんなことするんやろ?」…

 これは、私が日々疑問に思っていることだ。なんでこんなに声を出しているんやろ?なんで走るんやろ?なんでこんなにコーヒーを飲むんやろ?

 ある時1人の職員がこう言った。『利用者は自分と同じ人間だ。他の施設は、障害者=こういう人、という枠があるんや』と。そこで私は気が付いた。「なんでこんなことするんやろ?」という疑問は、利用者を私たちと同じ感情や思いを持っている1人の人間だと感じているからこそ湧いてくるのではないか。大きな声を出していても、走り回っていても、「障害者だから」と一言で片付けてしまえばそんな疑問は浮かばない。

 そのようにこちらが考えているからこそ、相手は本気で伝えようとしてくる。たとえば、ある利用者が必死に画鋲を捨てろ!と仕草で訴えたことがある。その要求に応じながら、ハッと気づいた。ちょうどその日は血液検査で、注射が苦手なその利用者は、画鋲を注射針に見立てて伝えていたのだ。

 これからも私は同じ人間として疑問をしっかり持ち、きちんと向き合っていきたい。

ワークセンター豊新・支援員(平成17年入職)
第40号(平成21年2月発行)より

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