会報誌「風の輪」に掲載している当法人の各施設・事業所で働く職員による随筆です。


「自然の営みを受け入れること」

 僕が担当する風の子そだち園・土グループでは、丹波の畑の整備や作物の収穫、椎茸栽培用ほだ木の運搬や椎茸の植菌など、細かい作業から力仕事まで幅広い活動を行なっている。楽な作業ではないが、一つ一つの積み重ねが様々な作物の収穫に繋がっていく。そして、収穫物を「たくあん」「割干し大根」「梅干し」など、自らの手で様々な商品に加工していく。できあがった加工品を口にした時の利用者の笑顔に、確かな達成感と自信が芽生えてくる。

 僕は今までどちらかというと自分の思い通りに事を運ばせようとする面が強かった。しかし、丹波での経験は、そんな僕のちっぽけなプライドを木っ端みじんに。

 せっかく育てた作物が大雨や突風で腐ったり倒れたり、動物に食べられたり、自分の思い通りになることのほうが少ない。それを自然の営みとして受け入れていくことは、己の未熟さに気付くことでもあった。

 「落葉樹は春に新芽がでて、晩秋に葉が落ちる。その落ち葉が冬の間に根から養分として木に吸収される。そして春に新芽がでる。その繰り返しで大きな木になっていく」とある人に教わった。僕もまた、日々の経験や失敗を自分の糧にして、成長していきたい。

風の子そだち園・支援員(平成17年入職)
第44号(平成22年5月発行)より

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