「困難の先に得たもの」

 相談支援事業に携わるなかで、地域に住む何の資源にもつながっていない人を支援する時、どう支援していけばいいのかと迷うことが圧倒的に多い。今支援しているケースも、家族関係を含めた生活基盤が崩れており、相談を受けた時困り果てた。訪問時に暴力での訴えが出た時も、正直怖かった。

 その時に支援者間の会議で、怖かった気持ちや、どう対応したものかを相談した。自分のネガティブな気持を率直に伝えることはエネルギーが必要だが、一緒に考えてもらうことができ、もう一度取り組もうと思えた。

 大学を出て働き始めた時、一人で悩んで、結果利用者とうまくいかないことも、相談下手な自分も受け入れられなかった。あれから約6年。様々な人と関わるなかで、自分のできないところを受け入れられるようになった。それも含めて相談することが必要だということもわかってきた。また率直に相談を持ちかけた相手は、きちんと聞いてくれ、一緒に考えてくれる。

 これからもチームで支えあいながら、障がいのある人たちが充実した生活を送れるように、支援していきたい。

風の輪・相談員(平成19年入職)

第49号(平成25年7月発行)より

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