会報誌「風の輪」に掲載している当法人の各施設・事業所で働く職員による随筆です。


「相手に気持ちを伝えるということ」

淡路こども園で働き出して、早いもので3年が経った。

 以前、よその幼稚園で働いていた私には、ことば以外でのコミュニケーションを取ること、一人ひとりと向き合うこと、職員同士で連携すること等、すべてが初めての経験だった。子どもたちが視線や行動で意思や要求を伝えることも、関わりのなかで分かったことである。

 自分自身についても、相談することが苦手なのだとあらためて実感。先輩職員は「しんどくない?大丈夫?」とやさしく声をかけてくださるのに、何がしんどいかが分からず、はっきりと答えられない毎日だった。

 一人で解決できないことはたくさんあった。「こんなことを今言っていいのか」と、先輩職員に気を遣いながらも少しずつ自分の思いを話せるようになると、だんだん気持ちが楽になっていった。そんななかで子どもの本当の思いに気づけるようになり、それが手応えになって、仕事が一段と楽しくなった。

 今の私が生き生きと仕事ができているのは、自分が経験した「相手に思いを素直に伝えられる」「伝わって良かったな」と思う気持ちを、子どもたちと共に感じられたからだとあらためて思う。

 これからも一人ひとりの思いに添いながら、子どもたちと一緒に成長していきたい。

淡路こども園・保育士(平成25年入職)
第61号(平成28年8月発行)より

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