会報誌「風の輪」に掲載している当法人の各施設・事業所で働く職員による随筆です。


「ここから」

 何を書こうか振り返る。ミスばかりで成長しているのかなと思うが、最近一歩踏み出せたかな?と感じたことを思い出した。先日訪問した利用者との関わりだ。

 その方とは、昨年末から関わり始めたが、当初は私から一方的に話をしているだけだった。なんとか本人の気持ちを理解したいと思いながら毎月訪問するなかで、次第に本人からも話をしてくれるようになる。

 ある日、訪問すると怒り口調でいつもとは違う。通院の様子を聞くと大声で激怒された。私は、「なぜ?」と思いながら怒らせたことを謝り、「どうして怒られたのか、ぜひ教えてほしい」と伝えた。通院のことが嫌だったのかなと思い、別の話をしていると、ふと「お腹痛かった。もう治った」と。怒りの理由はそれだけではないと思ったが、私の話を受け止めてくれたことにお礼を伝えたところ、本人の表情も穏やかになった。帰り際には玄関まで来て、「病院のことは、次伝える」と言われた。怒ったことへの「ごめんな」という表現だったのではと感じた。

 以前の私だと、激怒された時に謝って終わっていたかもしれない。今回、私が勇気を出して一歩踏み込んで聞けたので、本人も応えてくれたのだと思う。

 このことを通じて、利用者との関係・自分の成長もここからだと思って、がんばりたい。

風の輪・相談員(平成27年入職)
第69号(平成30年8月発行)より

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