会報誌「風の輪」に掲載している当法人の各施設・事業所で働く職員による随筆です。


「Aくんかわいい」

 風の子デイサービスの職員として働き、9カ月目を迎えた。最近になって子どもから目に見える愛情表現をしてくれることがあった。

Aくんは発語が少ないが、したいことやほしいものは指さしで教えてくれる。4月に出会った当時からプラレールでよく遊んでいた。職員がレールをつなげると「ここにも」と言うように指をさしたり、職員の手を引っ張ったりしていた。ただ、自分なりの遊び方が決まっていて、私にレールを組ませると、出たり引っ込んだりする線路や、くるくると走る電車にいつまでもひとり夢中になっていた。

 ところが最近では、他児と私がボールで遊んでいるのを見て自分から来てボールを取りに行こうとしたり、膝の上に座って遊びを眺めていたり。「絵本読んで」と絵本を持ってきて私の手を引っ張っていこうとすることもあり、「好かれているのかな」と感じる。また、学校から帰ると私に駆け寄り抱きついてくれることもあり、思わず「かわいい」と抱きしめた。このことはとても印象に残っている。

 Aくんが伝えたいことやしてほしいことを表情やしぐさで読み取り言葉にしていくことは難しく、後々になって「あの時、本当はこうしてほしかったのではないか」と気づくことも。そういった毎日の気づきを大切にして過ごしていきたい。

風の子デイサービス・指導員(平成30年入職)
第71号(平成31年2月発行)より

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