<風の子保育園の特徴>自由保育について(2)
2014年6月・第437号「風の子だより」より

 自由保育と対象的な言葉に「設定保育」というのがあります。学校の教科書は、正に「設定授業」とでも言えます。学校の授業は、教科書にもとずいて先生が主導ですすめていきます。保育所や幼稚園の「設定保育」も同じで、その日の保育の中味は担任があらかじめ準備し保育を展開していきます。

 受身の子どもは、登園してきても今日は何をするのか分からないまま、一日が始まることになります。「設定保育」は、しばしばクラス全員に対して一斉に行うことがあります。施設によっては何もかも一斉に行うことがあります。例えば、トイレに行くのも全員並んでいくなどという、生活習慣にも導入されています。

 しかし、三才までの乳児期の子どもたちの生活は、すべてが「あそび」の世界です。クラス全員の子を、統制的に、「右向け右、左向け、左」というように一斉で保育するのは、子どもの個性や主体性を阻害する心配があります。

 「設定保育」というのは、お友だちと交わることを喜ぶようになる三才以降の子どもたちに少しづつ導入するのが望ましいと言えます。

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