<風の子保育園の特徴>障がい児保育について(1)
2014年11月・第442号「風の子だより」より

 風の子保育園が障がいを持つ子の保育を始めたのは、いまから43年前の昭和46年からです。未だどの園においても実施していない頃に始めたのですから、先駆的開拓的事業だと評価をいただいたものでした。

 昭和40年代の時期には、知的な障がいをもった幼児は、どこの保育園でも幼稚園でも門前払いをしていました。学校でもまた、就学猶予や就学免除の制度があって、校区内の学校も門を閉じていた状況にありました。

 終戦後、乳幼児の教育の面で発達心理学が研究者の努力によって急速に進展し、子どもの発達の道筋が明らかになってきました。障がいがあっても、その障がいが固定化されるものではなく、手厚い手だてによって変化し発達していくことが明らかにされていました。

 風の子保育園が、こうした障がいをもつ子を受け入れた当初の時期には、役所や福祉関係者の一部から色々な批判がありました。こうした子の保育は、障がいの専門家でもない素人がやるべきではないという内容でした。しかし、役所の上層部の人や福祉関係の学者の方たちからは、積極的な支持をいただきました。

 昭和50年代に入ると、大阪市は障がい児保育に対して助成制度を開始しました。全国でも初めてのことです。それによって次々と障がい児保育を開始する保育所が出てきました。50年代後半には、この保育活動は全国の府県に広がっていきます。

 どんな事でも最初はマイナリティーですが、あきらめる必要はないことを証明しています。

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設置・運営主体
社会福祉法人 水仙福祉会