陶芸活動について
2017年12月・第479号「風の子だより」より

 子どもは、土いじりが大好きです。細かな土を水でこねて、泥団子を作ります。上手な子になると、見事な丸い、ひかり輝いた、団子を作ります。何年か前までは、幼児クラスで品評会を行い、優秀な子どもに表彰する行事を行ったことがありました。泥団子作りは、結構頭を使いますし、手先を器用に動かす技術を必要とします。大人(職員)が、これを真似て作ってもなかなか難しく、上手な子に及ばないほどです。

 こうした子どもたちの活動は、一つの原点であり、この活動から発展するものを考えてみたいという思いを永い間持っていましたが、保育園の新園舎建設に併せて、陶芸小屋を設置しました。この夏に釜も入り、陶芸を指導できる美大出身の専門家と契約することができました。

 やっと体制が整い、11月7日(火)に第1回の陶芸作業をする保育時間を設けることができました。当面は、5歳児(ぞうさん)を毎回10人ほどにしぼって、週1回の頻度で行っていきます。軌道に乗れば、将来は学童児も対象に、そして保護者や地域の人たちを含めて陶芸を愛好するサークルができれば良いと考えています。

 本園と同じ法人内施設「ワークセンター豊新」は、障がい者の施設ですが、ここでは早くから陶芸活動を行ってきました。そして今では、施設の給食で使うお茶碗、丼、お皿の全てが利用者の手づくりの陶器を使っています。ここでの陶芸活動は大変人気がありますが、やはり結果が形になって残るところの満足があるからでしょう。

 子どもたちが泥団子を苦労して作り、何日も陰干しをして完成させるという、その子にとっての宝物づくりが、泥団子ではなく本物の陶器になって実現します。

 保護者の皆様にも、いずれ見学の機会をつくりたいと考えています。 

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設置・運営主体
社会福祉法人 水仙福祉会