● | 「どんぐりクラブ」について (2023年12月・第549号「風の子だより」より) |
昨今、保育所の運営は地域との関係が大変に重要です。それは地域に住む人たちの支援があって、保育所の子どもたちの事業がスムーズに展開できるからです。 子どもたちの大きな声や泣き声、保育活動で発生する太鼓や楽器の音など、地域からの苦情が頻繁にあって悩んでいる保育園が多いのですが、風の子保育園ではそうした事も余りなく事業を展開できていることに有難く思っています。 それは70年近くの歴史がある風の子保育園の活動が地域にしっかりと根を下しているからではありますが、これまでの永年に渡る保護者会の支援があったことも忘れることはできません。その基礎は、今から50年程前の保護者会の役員の人たちとの話し合いの中で、「保育園の子どもだけでなく、地域の子どもたち、特に学令期の子どもたちはみんな地域でのつながりもなくバラバラに生活している。何か手を差しのべる必要があるのではないか」という声が起きたのでした。そして検討の結果、保護者会のおとうさんが中心となって「どんぐりクラブ」という参加型の子ども会を組織することになりました。 当初、数10名の会員を募集したところ、当時の園児の兄姉を含めて、100名の子どもたちの希望が集まり、驚きの出発となりました。月1回、父母のボランティア、リーダーのもとに、自然豊かな郊外へのハイキングをして楽しんだものです。その後、この活動は「風の子児童館子どもの家」を拠点にしながら、50年近く続いたのですが、学習塾の発達などで、クラブは発展的に解消したものです。 先月 11月18日(土)に、園庭を使って「秋まつり」の行事を行ないました。そこで「焼鳥」の店を手伝ってくださっていた4人の6・70代の方たちこそ、かつての「どんぐりクラブ」のリーダーのみなさんでした。風の子の地域の集まりと知って駆けつけてくれたのです。懐かしく大変嬉しい出逢いでありました。 当時の保護者の孫たちも、その後も次々と園児として在籍しています。 |